今年の1月 知人から送られてきた一枚の写真には、ふかふかの雪に覆われた歩道橋がありました。
「もう誰も渡らなくなった故郷の歩道橋」だと言います。
雪が溶けて 春になり、暑い夏が過ぎた9月 ずっと気に掛かっていた 歩道橋がある街へ向かいます。
歩道橋の周りには草地が広がります。ここは夕張市本町地区 高級メロンで名高いこの町は、かつて日本を代表する炭鉱都市でした。
昭和42年架設された「本町歩道橋」コンクリート製の階段が特徴です。
手すりはサビついて裾隠し板も壊れていますが現役の歩道橋
でも…今 歩道橋を利用する人はいません。写真右上にあるのは、夕張第一小学校 いまは廃校です。
「写真:夕張市史」炭鉱が斜陽化し夕張は観光事業へ舵をとります。 炭鉱をテーマに作られたアミューズメント施設は当初は順調に見えました。
しかし、炭鉱の廃坑費用やアミューズメント施設への過剰投資も一因となり2007年夕張市は財政破綻しました。
しあわせの黄色いハンカチ想い出広場 映画の舞台となった この地には、この日も観光客が多く訪れていました。
清水沢地区には炭鉱関連施設が今も残っており、新たな価値を生み出す取り組みが行われています。
夕張市土木水道課に歩道橋の事を聞いてみたところ、学校が廃校となり利用者がいないため将来的には撤去を含めた検討が必要とのことでした。